頭が痛い

 頭痛の程度や痛みに対する訴えは、人によってさまざまであり、その痛み方も、痛みに対する感じ方もかなり違ってきます。頭痛の原因は様々ですが、大きく分けると以下のようになります。

頭痛の原因と養生
原   因 症   状 養 成 法
筋肉のコリ
筋肉が収縮して固くなることが原因
・頭が重く、きつい帽子をかぶったような痛み。
・肩こり、首のこりを伴う。
・首、肩が冷えている。
・長時間のパソコンなど同じ姿勢をとっている。
・歯の噛み合わせが悪いなど、カラダに余分な力が入っている。
・首や肩を温めて筋肉をほぐす。
・ストレッチや運動を行う。
・枕の高さを合わせる。
血行不良
血液のドロドロや冷えによる血行不良が原因
・後頭部が重くフワフワした感じがする。
・しめつけられるような痛み。
・毎日のように起こるがそれほど強い痛みではない。
・寒い時期や疲れがたまると強くなる。
・肥満や運動不足も原因。
・血液をサラサラにする。
・首から後頭部を温める。
・温かい食物をとる。
・身体を冷やさないようにする。
・適度な運動で肥満予防。
ストレス
ストレスによる血行不良や筋肉のコリが原因
・ギュッと締め付けられるような痛み。
・軽いめまいを伴うことがある。
・不安や憂鬱など精神的な悩みがある。
・人ごみや映画館で頭痛が起きる。
・ストレスに対する抵抗力をつける。
・ゴルフやハイキングなどスポーツで気分転換をする。
・毎日のお風呂でリラックスしながら半身浴をする。
・十分な睡眠をとる。
血管拡張
アルコールや食べ物、睡眠不足が原因
・頭の片側が痛むことが多い。
・脈打つ様なズキズキした痛み。
・カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、魚油の不足。
・血管の収縮をよくする食べ物を撮る。
 (カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、
  魚油などの補給)
・暗い静かな部屋で横になる。
・適度な休息をいれる。
目の血管異常
目の奥にある血管の炎症が原因
・目の奥から痛みが発生。
・目の充血、涙目を伴う。
・1日1~2時間、1~2ヶ月間続く。
・目の血行をよくする。
・体調を整える。
・アルコールは控える。

こんな頭痛は要注意
あまり心配のない頭痛
・表面に痛みが起きているのがはっきり分かり、鋭く痛む場合
 ⇒頭皮や骨膜など、頭の表面の神経が痛む。
病気が潜んでいる可能性のある頭痛
・鈍い頭痛に、頭が重い、吐き気、嘔吐、目の痛みなどの症状がある。
 ⇒緑内障の疑い。
・痛む場所がはっきりしなく、鈍い痛みが続く。
 ⇒頭蓋内でなんらかの変化が起こっている可能性がある。
・急に強く、鈍い痛み。めまい、吐き気、嘔吐、視力の異常、精神の異常、しびれや麻痺を伴うもの。
 ⇒脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、高血圧性の頭痛の疑い。
・だんだん痛みが強くなるもの。
 ⇒慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、頭蓋内圧亢進などの疑い。
・ハンマーで殴られたような痛み。
 ⇒クモ膜下出血。

頭痛の箇所別の原因
おでこ
(前頭葉)
目の病気・・・疲れ、緑内障、虹彩炎、角膜炎。
鼻の病気・・・鼻炎、鼻中隔湾曲、副鼻腔炎(頭重感)。
感覚神経の病気・・・三叉神経痛(発作的に射すように痛む)。
脳の病気・・・脳腫瘍(朝起きた時、激しい頭痛と嘔吐。あとは普通に食べられる)。
よこ
(側頭葉)
耳の病気・・・中耳炎、外耳炎、耳垢症。
側頭葉の動脈に疾患。
片側だけ痛い・・・偏頭痛、片側の目が悪い。
うしろ
(後頭部)
感染症(風邪など)、本態性高血圧、慢性腎炎、腎硬化症、感染性筋炎や繊維炎、脳膜炎(高熱が何日も続き、意識障害のあるもの)、クモ膜下出血(ハンマーで殴られたような頭痛)。
頭全体で
移動する
感染症、緊張性頭痛、急性アルコール中毒、鼻閉塞、脳腫瘍、脳動脈硬化、外傷性および外傷後の頭痛。
てっぺん 蝶形子骨洞炎、副鼻腔炎。


漢方では、以下のように頭痛について詳しく聞き、全体的な症状のもとに処方を選んでいきます。
・いつ頃から痛むのか。
・痛みの性質(刺すように痛むのか、鈍痛か、重い痛みかなど)。
・痛む場所。
・どんな時に痛むのか(朝又は夜が激しく痛むか、外出時かなど)。
・どうすると痛みが楽になるか(風呂に入ると楽になる、食事をすると楽になるなど)
・痛みは天候に左右されるか。
また、全身の症状として
・疲れやすい。
・寒がり又は暑がり。
・汗をかくか。
・胃腸の具合、食欲。
・大便や小便。
・女性では生理について。
など。

単に痛みをとめるだけでなく、根本的な治療となります。

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